| 編集長コラム | ||
本誌は「自己破産の勧め」を特集する | 農業経営者 11月号 | (2007/11/01)
ある読者は、今回の全農による仮払金の大幅な切り下げ指示を、「全農が仕組んだ自爆テロだ」と言っていた。これまで自らが行なってきた戦略のために農協倉庫に古米が山と残る状況に、組合員にその付けを回す形で、自らの組織を長らえさせようとしているのだ。
もとより赤字は承知で家庭菜園のような稲作を続け、息子や孫のボーナスでその大赤字を補填してきた高齢小規模兼業農家の影響は、あったとしてもさしたるものではない。また、本誌が聞き取りした自らの顧客や安定した取引先開拓をしてきた農業経営者においては、今回の全農仮払い金削減のショックは、さほどのものではなかった。
しかし、コメ販売を農協だけに依存し自ら顧客開拓の努力をしてこなかった(あるいはそれを自粛してきた)農協派大規模農家たちは深刻な経営危機に陥ることは想像に難くない。彼らが、市場の変化を自覚せず、自ら顧客開拓をしてこなかったのは彼ら自身の責任である、経営者としては批判されるべきなのだ。
しかし、そんな人々は農協組織やムラ社会の中で「地域農業や村を守る“担い手”」としてその役割を背負わされ、自らも素朴にその責任を果たそうとした誠実な人々なのだとも言える。その意味で彼らは、農協組織とコメ作り農民の大多数を占め、マーケットの変化など眼中にはない高齢兼業農家の趣味的稲作がもたらす供給過剰の犠牲者だ。それに対する農協組織と、政治的保護が続くかのような甘言を弄し続けている政治家の責任は重い。
多くの読者なら判るとおり、ムラ社会の共同体意識は現代でも農家に強い心理的強制力を持っている。農政が農協組織を行政システムの一部のように利用してきたためだ。そして、少なからぬ読者は、そのことのためにムラ人や農協組織そして無責任な役人たちに、時には白眼視されながら現在を作ってきた記憶もあるはずだ。今、破たんの危機にある農協を支持する優等生的経営者は、時にそうした読者を批判する人々だったかもしれない。
彼らを友人として支援できることとは何だろうか? 展望を持った赤字経営というのならそれはありえる。事業的に起死回生の手段があるのならそれも取り組むべきだろう。しかし、すでに、限界の来ている人が少なくない。来年、再来年はさらに厳しい経営環境になるだろう。自己破産とは、そんな人々の社会がそして国家が認めた、その人の未来を守るための最後の救済策なのである。














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