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『農業経営者』セミナー「地域活性化という「遊び」」のご案内 (2017/06/02)
地域活性化という「遊び」
田舎暮らしブームというが、よそから田舎に住み着くことの難しさはよく言われることだ。そして、限界集落と呼ばれるような地域であればこそ、人々はよそから来る者を受け入れることを躊躇する。一方、得てして手前勝手な田舎暮らしを夢見ている人々には、昔ながらの村を維持するための共同作業や人々の気持ちが理解できない。新住民は孤立し、やがて村を出ていく。
京都府福知山市の稲葉集落は山に挟まれた沢沿いの谷地の集落だ。かつては12戸の家族が暮らしていたが、現在では山本家を含めて8戸、総人口12人。山本家以外はどの家も老人世帯である。集落の最深部の廃屋を年寄りたちの助けも得ながら改築して住む山本家は夫婦と4人の子供たちの6人家族。その4人の子供たちは集落皆の孫状態。子供たちの明るい声を耳にできることをお年寄りたちが喜ばないはずがない。彼らは老人たちの声に送られて登校し、帰るとおやつをもらい、山本家にはないテレビも見せてもらう。お年寄りたちはそれを待っているのだ。何年も村に失われていたものが戻ってきたのだ。
みわ・ダッシュ村を設立した清水三雄村長の社員募集に応募し、その理念に共感してダッシュ村に常駐する社員として入社した山本さん。自然に満ちあふれ、人々の本来あるべき暮らしに憧れていた山本さん夫妻がそこに住み付き、「過疎地・限界集落の活性化」というみわ・ダッシュ村の理念を実践することは夢の実現でもあった。しかし、美大を卒業し、国内外で自身の芸術活動を続けてきた、見るからに自由人の風貌の山本さんを集落のお年寄りたちはどのように感じたのだろう。村の皆が集まる集会に何度か顔を出した後に受け入れられた山本さん一家は、今では村にいなくてはならない人々になっている。若い山本さん夫婦は、村仕事の中心的働き手であるだけではなく、集落を超えた小・中学校のPTAでも中心人物だ。
かつて共同体を構成する人々は、生きる糧を得る「稼ぎ」とともに他者に報酬を求めない「つとめ(互酬)」の仕事があることを当たり前と感じていた。この「つとめ」を人々が取り戻すことの意味。山本さんは、そのつとめの先にある村の心を見いだしている。村での暮らしは、経済的には豊かではないかもしれないが、それ以上にすばらしく豊かに育っている子供たちの笑顔を見てそれを感じ、また山本さんのような人が外部から移住することに村のひとつの未来を感じた。
今回のセミナーでは山本氏に子育てや限界集落の生活からすくい取った、古い新しいにとらわれない自由な発想から地域活性化の問題解決に向かう姿勢を聴く。
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連載:地域活性化という「遊び」
第1回 京都府福知山市「みわ・ダッシュ村」から
第2回 問題を楽しく柔軟に解決する習慣が身につく限界集落での暮らしと子育て
TVゲームが無くても、子どもは遊びを自分で考える!!
おやつも原材料から自分たちで作る!!
お肉は、いきなりあの形でスーパーに並んでいるわけではない。
2017年6月20日(火)16:00〜18:00
【会場】
シチズンプラザ[高田馬場]2階 会議室
〒169-0075 新宿区高田馬場4-29-27
【参加費】
『農業経営者』定期購読者 2,160円(税込)
『農業経営者』プラチナ会員 無料
一般参加 10,800円(税込)
※ 今回、年間購読のお申込をいただいた場合も受講料は2,160円(税込)となります。
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