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農業技術 | “Made by Japanese”による南米でのコメ作り

ウルグアイでコメ作り(4)
ウルグアイ日本米生産の現状を検証する | 農業経営者 5月号 | (2006/05/01)

前号に引き続き、アグリダイアモンド社のあきたこまち生産について報告しよう。

乾燥期の夏季に耕起作業



今が収穫の盛りという田村繁直氏からの報告では、今年は気象条件に恵まれて、例年にない豊作の様子だ。しかし、ここでは昨年12月の訪問時の聞き取りデータを紹介する。
表1 に示したアグリダイアモンド社農場でのあきたこまちの栽培体系を見ていただきたい。

南半球にあるウルグアイは日本と夏冬が反対になる。そして、乾燥期でもある夏の間に耕起作業が行われる。その時期は水稲の栽培期間でもあるわけだが、同じ時期に来期の圃場作りを行う。同地では水田と放牧が輪作されるのだ。水田では均平が必須の作業だが、日本で考えるような田植え前の限られた時間に代かきをするわけではない。

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写真1:ランドプレーン

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写真2:ディスクハロー

夏の間に放牧地をディスクプラウで耕起し、ランドプレーンと呼ぶ均平機(写真1)で、広い範囲をならし、ディスクハロー(写真2)で砕土整地する。ここで使われている均平機は、レーザーレベラのような精度の高い機械ではない。ランドプレーンでならし、砕土整地と播種をした後に、レーザー測量で圃場に等高線を引き、それに沿って畦を立てていく(かつてはカリフォルニアでもそうした等高線栽培が行われていたが、現在では、あらかじめに区画をつくり、大型のレーザーレベラで精度の高い均平が行われる)。

ウルグアイでも一部にブラジルやアメリカ製のレベラが導入されているが、ほとんどは等高線方式だと言う。それゆえに播種後に水田の高低に合わせて作った畦は、狭いところでは1mにも満たない場所もある。それ以上に、この均平精度の低さが苗立ちだけでなく収量の低さに大きく影響を与えているようだ。

播種後、畑状態のみ除草剤使用



除草は、栽培の前年の放牧状態の時にグリフォサート(ラウンドアップ同等品)で処理をし、稲作期間中には播種後の畑状態の時にのみ除草剤を使う。湛水後の除草剤使用はほとんどなく、殺菌剤や殺虫剤も使うことは無いそうだ。

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写真3:不耕起用ドリル

播種は、ジョンディアの不耕起用ドリル(写真3)が使われており、同地でのインディカ種の播種標準に従うため、10a当たりに15~18kgという厚播きになっている。それも、比重選はしているというが、異種籾すら混入する状態で、催芽もしていない。それが、均平の悪さとあわせて湿害や鳥害の原因になっている。播種期間は約1カ月間はある。

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写真4:畦成形機

畦は、播種後にディスク式のロータリで土を寄せ、それをローラで山形に踏み固めるような畦成形機で造成する(写真4)。その畦幅は2mもある。

コンバインは直流式のコンバインであり、脱粒性が良いインディカ種では問題無いが、これで日本品種を収穫すれば最大で30%ぐらいのロスが出ているようだ。さらに、乾燥機もユーカリの材木を燃やし、その直火で籾を乾かすようなものであるため、精米しても燻製のような臭いがついてしまう。さらに、精米・選別のラインも日本で使用されるものとはかなりレベルが異なり、これでは仮に良質米が生産できたとしても、高品質の商品にはならないだろう。

単位収量、5tになれば利益



表2に田村氏から聞き取りした圃場生産段階でのha当たりのコストを示した。その合計はおおよそ1000ドル。しかし、ここに来て燃料費がさらに高騰しているという。さらに、乾燥調製にかかわるコストは取材時の収量レベル3t/haでは、tあたり333ドルかかるが、5tになれば200ドルで済む。その結果、収量3tレベルでの精米費用込みの白米ベースでのtあたり最終コストは510ドル。しかし、単位収量が5tになれば、販売平均価格が500ドルなので利益が出るという。

我々は、ここに日本型のレーザーレベラ、汎用コンバインを持ち込んで、同社より圃場とその他の機械や労働力の提供を受けながら、まずは乾籾収量で6t/ha(玄米重量で420kg/10a)を最低限の目標として100haぐらいの経営実験を目指してみようと考えている。

我々とともにこの経営実験に参加してみたいという方は、本誌までご相談いただきたい。 (つづく)
Posted by 編集部 10:30

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