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時流 | 土門「辛」聞

支離滅裂の自民党農政族「減反強化方針」 | 農業経営者 5月号 |  (2009/05/01)

【土門 剛 -profile

減反強化で農家の農協離れを誘発



石破茂農水相の「減反見直し」発言に、自民党農政族が猛反発している。その「理論的支柱」は、いまや農政族の幹部クラスにのし上がった農業政策基本委員会の西川公也委員長。最近、「理論」の集大成を党の機関誌に連載(3回)してこられた。さすが学究の道(東京農工大・大学院卒)にも進まれただけあって、タイトルも「農業政策講座」。中身は羊頭狗肉。選挙前とあってか、単なる政党のプロパガンダでしかない。

本論の前に、「減反見直し」発言についての総括を改めてご披露しておきたい。これを打ち出した石破農水相の本意は、米価を国際水準近くにまで下げて、コメの需要拡大につなげ、日本のコメに「元気」を注入、生産者には米価下落分を経営安定対策で埋めようというものであろう。

これは水田の潜在的な生産力に着目した至極真っ当な政策である。少々粗っぽく説明すれば、米価を国際水準価格近くにまで近づけてコスト競争力を増せば、コメの需要は飼料用米や米粉など新たな需要や、加工用の需要も増えるであろうと考えたのである。マーケットのメカニズムを正しく理解した考えで、筆者も大賛成。

小学生でも分かるのは、国際水準価格近くにまで近づければ、年間80万tに達したミニマム・アクセス(MA)米の扱いも整理ができる。それだけでも減反緩和の一助になると期待できる。いずれWTO農業交渉も決着する。かりに低率関税受諾という展開になれば、減反制度が従来のままというわけには参らない。

それはそれとして、減反面積の上積みはこれ以上無理。これ以上強制的に農家に割り当てれば農家の猛反発を喰らうだけ。その矛先は政治と行政と農協に向かうことは火を見るより明らか。早晩、「減反見直し」発言は避けられないのである。

西川センセーほどのインテリが、これに反対するのは解せない。手を変え品を変え従来の減反手法を続けても、米価を維持することは不可能なことがご理解頂けないのは残念。それよりも日本のコメが競争力をなくし、若い農業後継者も育てることができなかったことをいかにお考えか。農協も減反強化と同じペースですっかり元気をなくしてしまった。

「減反見直し」発言に西川センセーが猛反対する理由。懸命なる読者諸兄は何となくお分かりだろう。「減反見直し」発言の前提に「選択減反制」導入があり、これに農協組織が猛反対していて、西川センセーはそれを忠実に代弁しただけの話。

(以下つづく)
※記事全文は農業経営者05月号で
Posted by 編集部 | 09:28 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
時流 | 土門「辛」聞

農協が大規模農業者の選別を始めてきた | 農業経営者 4月号 |  (2009/04/01)

【土門 剛 -profile

破産農家を生み出す欠陥“認定農業者制度”



講演先の富山で知人が耳打ちしてくれた、富山県の農業生産法人(有)リーフ(黒部市宇奈月町・滝林純一社長)の破産。原因を調べるうちに、認定農業者制度の欠陥と国の政策に沿った大規模生産者の限界をみた。

まずは社長の滝林さんのプロフィール。富山県稲作経営者協会の前会長にして、日本農業法人協会の会員である。世智に疎い農水省の役人には、ニッポン農業の背骨を担う立派な経営者と映るのだろうが、筆者にすれば、稲経と法人協会メンバーと聞けば、思い出すのが、法人協会最高幹部の、あの一言だ。 「稲経や法人協会のメンバーの8割は赤字スレスレだよ」

それはそれとして、本人に直接原因を確かめるべく連絡を試みるも、電話はすでに取り外されていた。黒部市役所農業水産課にチェックを入れたら、「1月29日のことですが、滝林社長がやってきて、突然、裁判所に破産の手続きをしてきたと告げるだけで、詳しい説明は聞けませんでした。どうして破産に至ったのか、こちらも分かりません」(農政係担当者)という返答が戻ってきた。

滝林さんは、認定農業者でもある。担当者に「この馬鹿者!」と怒鳴りつけてやろうと思ったが、やめてしまった。先刻承知かと思うが、認定農業者制度は、農業者が農業経営改善計画を策定し、市町村がそれを認定し、認定後も計画の実施状況をチェックする義務がある。

しかも計画が達成できないような状況であれば、市町村は、達成状況を的確に把握し、その要因を分析することで、5年ごとの認定更新に際して、新しく提出された計画に実現性があるかどうかをチェックするというようになっている。市役所がその気になれば、リーフの破産を未然に防ぐことも可能なハズだった。

怒鳴ろうと思ったのは、「ちゃんとチェックしていたら、ある日突然ということにはならなかったのではないか」と言いたかったからである。世にも不思議な「認定農業者」制度。最近は農水省でも少しは疑問を抱くようになったと聞くが、末端現場はこの程度と認識すべきである。

気を取り直して、その担当者に、「経営内容をチェックしていたのかい」と問い質すと、その答えが面白い。

「例えば、計画に、農地を○○ha増やしたとか、トラクターを○台整備したとか、それだけをちゃんとチェックしていました」

この担当者を叱責することはできない。国が市町村に認定農業者をチェックせよと命じたのは、次の4項目であるからだ。

1.経営規模の拡大(もっと経営規模を大きくしたい)
2.生産方式の合理化(農業生産のムダを省きたい)
3.経営管理の合理化(コスト管理をしっかりしたい)
4.農業従事の態様の改善(労働時間を少なくしたい)

筆者流に解説を加えれば、「経営規模の拡大」とは、面積の拡大を最優先に、施設・機械類を野放図に整備することを指し、結果として過剰投資を招き、やがて破産に追い込んでいく。

(以下つづく)
※記事全文は農業経営者04月号で
Posted by 編集部 | 09:28 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
時流 | 土門「辛」聞

石破発言は農協改革の覚悟あってのものか? | 農業経営者 3月号 |  (2009/03/01)

【土門 剛 -profile

混乱と尻すぼみ?石破茂農水大臣の発言



農政が急ピッチだ。

農水省改革チームがまとめた「緊急提言」に、「へぇ〜、ここまで書くのかい」とビックリしていたら、今度は石破茂大臣の「減反見直し」発言が飛び出してきた。

暮れも押し詰まった12月28日、フジテレビ系の報道番組に出演した石破茂農水大臣。減反政策について、「本当にこれでいいのかという問題意識は持っている」と述べたのである。

番組終了後には記者団にこんな解説を残している。

「農業の持続可能性が失われる原因のひとつに生産調整(減反)があるという認識を持っている」

農業の持続可能性、英語では「サステイナビリティ」を直訳した日本語表現のようだが、適当な訳語が見つからない。時に有機オタッキー系の面々が商品イメージを伝えるために口にしたり、あるいはガチガチの保護主義者が理論的拠り所のひとつとして使っているイメージが持たれがちだが、2008年フードパニックを経験して以降は、もっとリアルな意味合い持つ言葉に変質したのではなかろうか。

連作障害とは無縁で世界に誇れる水田をもっと有効利用すべきで、そうすれば、国民の悲願である食糧自給率の向上も実現できるのではないか。

減反が、そのポテンシャルを覆すようであれば、誰が見ても、これは問題である。大臣の見直し発言も、そんな素朴な発想がモチベーションになっているのではないかと思った。

ところが大臣発言。巷では混乱を招いている。そのテレビ番組でも、早とちりした司会者が、「どうですか、生産調整を止めるのですか」と畳みかけるように質問してきた。これに石破大臣は、「別に廃止を前提としてものを考えているわけではない」と釈明に大わらわだった。

そんなこともあってか、年初(1月5日)の会見で、石破大臣はこう補足説明をしてきた。

「他方において、どうしても不公平感というものが払拭されない、つまり、一生懸命生産調整をして、何とか値段というものを維持しているわけだけれども、『私は生産調整しませんよ』という人がどんどん作ったとして、それは、皆が努力をして維持をしている価格に乗って、彼らが経済的な利益を得るということであって、どうしても真面目にやった人が、俗な言い方をすれば、『正直者が馬鹿を見る』ような形というものは払拭をされないということ、更に、条件不利地域なんか特にそうなのですけれども、あちらこちらに、コメを作れない、そして農業をやる人がいない、結果として、望んだものではないが、耕作放棄地というものがでて、地域の活力というものが失われているということも、また事実だと思っております」

この大臣会見を読んでちょっと拍子抜けしてしまった。とりわけ「不公平」や「正直者が馬鹿を見る」のフレーズは、減反政策が問題になると、必ず出てくる。フリーライダーという言い回しもある。

厳密な意味でのフリーライダーは、制度も生産調整も関係ないオッパッピー生産者や集荷業者たちのことを指す。この面々は、政府が米価を下げていけば、彼らの事業基盤は早晩崩れるに違いない。品目横断的経営安定対策を本格導入すれば、制度を理解することはもちろんのこと、生産調整にも取り組まなければ、コメを集荷することもできなくなるはずだ。

(以下つづく)
※記事全文は農業経営者03月号で
Posted by 編集部 | 09:28 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)