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農業経営者コラム | ヒール宮井の憎まれ口通信

「ボロ」を出さない「プロ」 | 農業経営者 4月号 |  (2009/04/01)

【宮井 能雅 -profile
経営者コラム

まったく食えないフランス人の思い出



今年のパリ・シーマショウに行かれた方たちは、どのような成果を得たのだろうか。「こんな農機具があった。よし! 将来自分も使ってみよう」なんて勘違いした農家もいたのだろうか。しかし本当の勉強は農業機械を見るだけではだめだ。網膜から入った情報が視神経を通り大脳にたどり着くまではいいが、その先の神経伝達物質の生成が悪いので記憶細胞が蓄えられない(正しくは拒否反応を示す)農家が多くいることを知っている。間違ってもこれを読んで交感神経が働きアドレナリンを多く作り、興奮状態に陥ってしまってはいけない。本当の勉強、すなわち会場の2階で行なわれていたヨーロッパの最新農業情勢などを、本場もんのフレンチで話された無料セミナーに感銘を受けた農家もいたのならば、その情報を教えていただきたいものだ。

前回のフランスがどれほどレ・ミゼラブルな国であるかの続きだ。12年前、数名の農家とパリ滞在中に予定どおり、いやなことがあった。ホテルに着き、数名と夕食をとることになり、ホテルそばのレストランに入った。 案内された席に着く前にアメリカ人ツアー客とすれ違い、彼らの座っていた席の隣に陣取ることになった。ウエイターが注文を来る前に米国人が座っていたテーブルを見ると英語のメニューが置いてあり、メニュー下の価格の注意書きにはVAT(付加価値税)込みの価格ですと書いてあった。その時はフーンと思ったが後から面白いことになった。

その後、ウエイターが来て「日本人か?」と聞いてきたので「ウィ」と答えると、親切に日本語のメニューが出てきた。その瞬間「あっ、やるな」と思った。もっとも、日本語で書かれていてもどのような料理か全くチンプンカンプンなので、この様な時に使う便利な方法を思い出した。それは近くの食事中のテーブルを見て「アレとアレ」で注文すれば良いのだ。基本的に分からんメニューを読む必要はない。ある北見市常呂町のかっ飛びランクルに乗る人は3000円のワインを一口飲んで「500円のコンビニのワインと同じ味だな」と言ったので、「本当に良いワインはこんなものでしょう」と慰めた。

食事中は、今回のツアーの目的である、フランス農業ではすでに緑ゲタ政策が導入されている……などの話で盛り上がったことを覚えている。 

  食事が終わり清算することになり、「×××フラン也」と言われたので、私は「明細を見せてください」と伝え、中をのぞいてみるとやはりVATは別途、確か19・5%請求していた。そこで「VATですか〜?」と言い、次に「英語のメニューを見せてください」とキャッシャーに伝えた。ところが彼は私の流暢なフランス語が理解できなかったと見えて、VATの説明を始めたので、もう一度「英語のメニューを見せてください」と言うと、「ちょっと待ってください」と答えた。しばらくして上司が出てきて、同じ説明を繰り返した。また私は同じことを言うと、その上司は「バレたか」と言う表情をして「今回はVATを取りません」と言った。

もう皆さんはご理解していただけたと思いますが、当時の日本は消費税表示を外税でヨーロッパは内税になっていた。たまたま英語のメニューを読んだので理解できたが、普通であればだまされたのだろう。もちろん最低限のチップは置いてきた私は、常識人である。

(以下つづく)
※記事全文は農業経営者04月号で
Posted by 編集部 12:28

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