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編集長コラム

旧需要者と組む経営改革 | 農業経営者 6月号 |  (1999/06/01)

【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -profile
本誌もその企画立案に協力している『北海道土を考える会』の7月のイベントについては先に紹介したが、やはり本誌読者が中心となって8月下旬に山形県の藤島町で開催を予定している「水田地域での畑作野菜経営の創造」をテーマとする研究会について紹介したい。

山形県藤島町は典型的な稲作地帯である。今回の研究会は、同町の読者グループを中心とした山形県稲作経営者会議の主催で本誌が協力して行うものだ。

同地区の経営者たちは「水田地域での畑作野菜経営の創造」を目的として、共同経営による14haの加工用バレイショの契約栽培を始めている。彼らにとってそれは単なる減反の手立てではない。バレイショの契約栽培を契機として藤島町に新しい経営意識に支えられた水田農業経営を創造しようとしているのだ。各人がそれぞれの得意とする能力を活かしながら。
藤島町のメンバーたちは、これまでに本誌執筆者である北海道の村井信仁氏、関祐二氏、さらにはカルビーポテトの山下明朗氏などを講師に招いて研修会を積み重ねている。稲作から畑作へ、土作りから機械化についての技術知識だけでなく、その経営への意識改革の問題を含めて勉強会を開いてきている。また、先行して畑作に取組んでいる経営者や他地域の経営者からも学んでいる。

今回の催しはそんな藤島町の農業経営者と需要者企業とによる経営実験の中間報告を兼ねる研究会である。同時に、取引相手の成長を期待する需要者企業の協力を得つつ、水田という恵まれた経営基盤条件を活かした大型機械化による畑作野菜経営の創造を目指すことをテーマとしたい。

当日は、講演とパネルディスカッションと供に、北海道で普及しているバレイショ、ニンジン、タマネギなどのハーベスタや関連作業機、さらに水田の汎用利用を目的としたレーザー光線を使った営農的基盤整備技術の実演なども行いたいと考えている。

単に「稲の代りに何を作るか」を問うのではない。新しい機械化の方法を学ぶだけではない。藤島町の経営者グループの経営実験を素材にして、顧客とのパートナーシップを自覚する「農業経営者」の存在を前提にした水田地域の農業の可能性を確認していただきたいのだ。

そのために、農業経営者以外に機械メーカーだけでなく、野菜関連の卸、商社、小売、外食、食品加工業などの需要者企業にも参加を求める。

農業経営者と生産にかかわる関係者だけの集会では駄目なのだ。需要者の業界を含めてこその農業なのだ。需要者業界の人々に農業の当事者として参加していただき、優れた農業経営者と需要者企業との出会いの場とするとともに、両者が経営理念と技術情報を共有する新時代の農業と農産物流通を作るきっかけになればと考えている。

そして、あえて「水田地域」にこだわるのは、稲作地域がこれまで農政の厚い保護の中にあり、官への依存度が高く、それゆえに農業経営意識の改革については最も保守的な地域だからである。逆に言えば、経営者の能力や民間企業の支援が生かされてこなかった地域であり経営分野だからだ。そんな水田地域だからこそ、「農業経営主体」としての明確な自覚と自由な発想力を持つ農業経営者に地域農業のリードと管理を委ね、民間の需要者企業からの教育的支援と協力があれば、必ずその恵まれた基盤条件が活きていく時代が来ると考えるからだ。

行政による丸抱えの保護と管理ではなく、自ら日本農業に対する当事者意識を持つ需要者企業とパートナーシップを持ちつつ、健全な経営者マインドを持つ農業経営者たちが、競争の中で自らの地位を築いていく時代が始まっているのだ。また、需要者企業も、単なる食材調達の場として「産地」を見るだけではなく、自ら農業の当事者として「農業経営者」の成長を支援することが企業発展の条件になっていくのではないか。 「産地」に作業者としての農家がいる時代は終わり、「農業経営者」の存在が産地を創造していく時代なのである。

だからこそ、需要者企業には「産地」を探しにではなく、将来の取引相手となるべき「農業経営者」を探しに来て欲しいと呼びかけたいと思う。

経営者自身が主体となり動き出せば農業は変わる。そんな変化を実感し、自ら変革の主体としての役割を果たそうとする農業経営者たちだけでなく、全国の行政や農協、そして需要者企業の人々の参加を求めたい。詳細に付いては後日紹介する。
Posted by 編集部 08:30

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