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編集長コラム

「親父」を「社長」と言い換える | 農業経営者 6月号 |  (2000/06/01)

【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -profile
18号の経営者ルポでご登場頂いた松木長生さん(新潟県上越市)のお宅に立ち寄った。松木さんとは、本誌の執筆者でもある山代勁二さん(㈱地域事業研究所)の主宰する『創造農学研究会』でもお付き合いがあった。その経営と生き方は18号(1996年8月発行)の「農業経営者ルポ」を読んでいただきたい。松木農場ではこだわりの大規模減農薬稲作を行い、米と独自の変り餅を加工・販売している。販売は、全国の契約先への宅配と各種の通信販売。自宅近くの国道の交差点にあるレストランの駐車場に自動販売機も設置している。

そして今回、ルポで取材した当時に高校生だった長男の一忠君に再会した。
「お久しぶりです」と奥まった事務所のデスクから声を上げた青年が差出した名刺を見てハッとした。4年前に恥ずかしそうにしていたあの少年の成長に驚かされたのだ。
「支払にコンビニを利用できるようにしました」と話す彼は㈲松木農場のマーケティング担当者として意欲を燃やしている。清々しい空気を残して事務所を出ていったその姿を見て、農業の世界に新しい世代が育っていることを感じた。

帰京後、彼が開いている㈲松木農場のHP(http://www2.ocn.ne.jp/~mattyan2)にアクセスし、彼にメールを送った。以下は、彼とのメールの応答である。

松木一忠様(中略)HP拝見しました なかなか素晴らしいセンスですよ。

素晴らしいと感じたのは、貴君が「農家(農民)であること」にこだわらず、一人の青年として、一人の「職業人」という立場で、あたりまえに発言する姿勢です。まちがってもインターネットを持った農業オタクにならないように気を付けてください。

お父さんが鉄人レースに出たり、柔道やったり、整体に凝ったり、その仕事をんできたことも同じで、お父さんはそう思わないかもしれませんが、このHPも貴方が音楽に入れ込んだりするのと同じ自己表現であり、その人なりの「情報チャンネル」なのですから。やはり蛙の子は蛙なので、よく似てます。

僕や父上のは、君たちを理解しつつも、育ってきた時代の意識や観念に捕らわれているものです。貴方は、父上と違うから存在理由があるし、そこに歴史の発展があるのです。

HPに書いていた、環境問題についての二元論的な白黒つける話しや、物事を絶対化して語る思考態度への貴方の考えには僕も賛成です。確かに、父上にもそういうところがあるかもしれませんが、父上が言いたいのは、違うことなのかもしれない。それを貴方流に言いかえる方法を考えてはいかがでしょう。 東京に来たら、会社にもよって下さい。同世代の話の合うスタッフがいます。あまり仕事バカ、農業オタクにならずに面白がって(貧乏しても)頑張って下さい。昆吉則

昆吉則様 こんにちは、松木一忠です。(中略)。それにしても松木農場のHPがセンスがいいなんて言われるとは思いもしませんでした。 自分では対外的にウケが悪い事を書いていると思ってましたし、コンテンツも決して充実しているとは言えませんから・・・

  その人なりの「情報チャンネル」なのですから。やはり蛙の子は蛙なので、よく似てます。

最近よく似てるって言われますね。指向は違うんですが基本的に二人とも頑固者のようです。複雑な気分です。

  君は父上と違うから存在理由があるし、そこに歴史の発展があるのです。

そう言ってもらえると本当に救われます。でも何かを成す為に「違っている必要があるんだ!」と無理に対決しているのではないかと思う事もあります。対立するものがあると、ある意味自分の立場が確立されたような気になるのかもしれません。アンチが目的ではないというのは常々考えている事なんですが・・・

最近親父を「社長」と呼び、必ず敬語を使うようにしてるんですが、そうする事で自分の感情を突き放すことができるようになりました。最初は言葉使いが変わったって根本は何も変わらないと思ってたんですが、言葉が変わるという事は意外に大切な事なのかもと最近思い始めました。(中略)今回は本当にどうもありがとうございました。

松木一忠

以上が松本一忠君と交わしたメールの内容であるが、彼の「親父を社長と呼び、必ず敬語を使う」という彼自身の現代の農家、そして職業人としての自己改革。そんな彼の葛藤こそが、農業を変えていくのだと思う。
Posted by 編集部 08:30

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