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提言 | 視点

全体像を見すえたコメ先物論議を | 農業経営者 3月号 | (2006/03/01)

【東京穀物商品取引所理事 浜田英俊】
view0603.jpg コメ先物の試験上場申請について、生産者団体から批判が寄せられている。「先物市場=価格乱高下」という思い込みがあり、感情的な議論が繰り返されている。

投機が市場を復元する



現実には、価格が動くのはむしろ現物市場の方だ。商品の生産・流通に関わる当業者だけが売り手・買い手となるため、それぞれの一方的な思惑で価格が上下する。  
これに対し、先物市場は当業者にリスクヘッジ機能を提供する。例えば、大規模なコメ農家が収穫見込み量の一部を先物で売れば、その分の価格は固定される。仮に販売時点で価格が下がっても、先物を買い戻した利益によって、全体の損失を減らすことができる。

先物市場には、先行指標価格を提供する機能もある。農業経営者にとって重要な情報になるだろう。
投機についても誤解がある。確かに先物には当業者だけでなく、様々な投資家が参加する。彼らは膨大な情報と相場観、値ごろ感に基づいて行動し、当業者がヘッジのために建てた売りや買いを吸い込んでいく。

つまり、投機が価格を動かすのではなく、価格が動くから投機が入り、市場の復元力となる。コメ先物には十分な取引量が見込める。市場に厚みさえあれば、先物と現物は互いに影響し合いながら、妥当な価格に収斂する。

小豆相場における仕手戦など、商品先物にまつわる負のイメージについては、私たちも認識している。しかし、コメは小豆より現物の市場規模が大きく、仕手戦は不可能に近い。現在では商取法も改正され、商品取引員の行為規制も厳格化された。

安定供給に寄与する先物市場



食管法廃止、改正食糧法施行と、コメ流通は原則として自由化に向かっている。このため当業者は価格変動リスクにさらされ、2003年産米の暴騰暴落では、卸売業者が大損失を被った。

今、求められているのは、価格変動リスクを回避でき、実勢に見合った価格を形成するオープンな市場だと思う。生産者団体側は価格の乱高下を不安視するが、本当は米価への影響力の低下を恐れているのではないか。私たちは、すべての国民にとって大切なコメだからこそ、先物市場に上場し、安定供給に寄与したいと考える。

世界のコメ先物市場はシカゴとバンコクにあるが、短粒種は上場されていない。もし、日本ではなく中国に短粒種の先物市場が開設されれば、プライスリーダーは中国に奪われるのではないか。より安い先物価格が指標として世界に発信され、当然、日本のコメ市場は影響を受ける。その時、国内の当業者はどこへリスクヘッジの場を求めればいいのだろうか。
(インタビュー・まとめ 秋山基)
浜田英俊(はまだ ひでとし)
1949年東京都生まれ。成蹊大学卒業後、東京穀物商品取引所入所。現在、企画部担当。同取引所の前身は、明治期に設立された東京米穀商品取引所。第2次世界大戦による統制経済を受け、1940年解散し、51年新設。現在は8銘柄を扱う。昨年12月「歴史的悲願」であるコメ先物の試験上場を農水省に申請した。 http://www.tge.or.jp/
Posted by 編集部 11:30

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