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提言 | 視点

プロとしての売り手の条件 | 農業経営者 8月号 | (2006/08/01)

【(株)オフィス2020新社チーフエディター 桑原聡子】
view0608.jpg 現代のように情報が氾濫すると、従来は売り手にしかもてなかった知識が、個人差はあるが、消費者の側にも蓄積される。今までは玄人と素人の間に情報格差があったからこそ商売が成り立った。この差がぐっと縮まり、プロとアマの境界線が曖昧になった時には、プロがプロたる所以を示さない限り、市場で必要とされる存在にはなりえない。

真似るではなく学ぶ姿勢



私は主に流通・小売・サービスの現場で取材活動を続けてきた。そこで感じるのは、これらの業界で、真似がすごく多いことだ。あるスーパーが売り場にファッション感覚を取り入れて評判を上げれば、それを模倣する店が一気に全国に広がる。だが、後追いだけでは差別化は図れず、多くが同質競争の中で行き詰まる。
私は主に流通・小売・サービスの現場で取材活動を続けてきた。そこで感じるのは、これらの業界で、真似がすごく多いことだ。あるスーパーが売り場にファッション感覚を取り入れて評判を上げれば、それを模倣する店が一気に全国に広がる。だが、後追いだけでは差別化は図れず、多くが同質競争の中で行き詰まる。

繁盛している店は同業他社を真似るのではなく、異業種に学ぶ。異業種とではインフラが異なるため、自分の店に置き換えるにはどうすればいいかという転換が必要になる。 このことは農業者にとっても参考になるのではないだろうか。広い視野で眺め、考える作業が繁盛につながっていく。

ものを売る際には「提案が大事」だとよく言われる。しかし、その場合の提案とは、顧客の問題意識、商材に求める心理を探り、それらに具体的な解決を与えるものでなければならない。 また、いったん提案に心を動かされた買い手にもしばしば「本当に大丈夫だろか」という抑制心理が働く。そのため売り手側は提案が受け入れられやすいような工夫をすべきだろう。消費ニーズに応えるだけでなく、もう一歩踏み込んだケアも求められる。

売り場が世界を表現できるか



今、スーパーなどの流通業では売り場の表現力が低下している。店員に言葉がない。POPには「お買い得」「さらにおいしく」などと売る側の主観が述べられているだけで、前提となる価値基準がはっきりしない。野菜売り場はあっても、そこから「野菜の世界」が感じ取れない。

脳科学者の故松本元氏の言葉を借りれば、脳が感じる満足の7割はプロセスで、3割が結果だという。だとすると、商品が生まれた背景や物語にふれた時、消費者の満足感は価格以上のものになる。買い物が「わくわくする」とか「うれしい」といった感情を伴えば、お客は売り場を素通りしない。

もしも、農家がスーパーに品出しする機会があったら、売り場まで行って、ぜひ買い物客と直接話してみてほしい。会話が弾めば、きっと何かが伝わるはずだし、消費者との限られた接点を無駄にするのはあまりにももったいない。
(インタビュー・まとめ 秋山基)
桑原聡子(くわばら さとこ)
1975年栃木県生まれ。日本女子大卒、明治学院大大学院修了。学生時代から流通専門誌で取材・執筆を開始。規模を問わず全国の繁盛店を訪ね、様々な事例から「人づくり」「売り場づくり」「お客づくり」の考え方を紹介する。「別冊THE 店長会議」編集長。著書に『商売は心理学』『売れる店の店長はどこか違うのか?』(共著)など。
Posted by 編集部 11:30

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