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農業経営者コラム | 木内博一の和のマネジメントと郷の精神

なぜいま農業の時代といわれるのか | 農業経営者 6月号 |  (2009/06/01)

木内博一 金融危機の余波で工場労働者の首切りが常態化し、その受け皿として農業がもちあげられている。なぜ農業なのか。工業と農業の違いは何か。農業のどこにそんな可能性があるのか。考えてみた。

“百年に一度の不況”が押し寄せ、巷では「これからは農業の時代だ」との声が上がるようになった。一体、農業のどこにそんな可能性があるのだろうか。誰もちゃんと説明しきれていない。自分なりに考えてみた。

これまで大きく日本を引っ張ってきた動脈産業は工業である。その特徴として、ヒット商品ができると競合が生まれそこから寡占化が進みやすいことが挙げられる。一方で、分解できる工業製品は模倣もしやすい。商売を継続していくには、利益を減らすか、いかに安い原料を調達するかだ。需要があるうちはそれが工業の成長モデルだった。

現在、レアメタルなど鉱物資源の食い潰しが進み、そのモデルが限界に達しつつある。同時に市場が縮小するなか、リプロダクト商品が世にあふれて、今までのようなペースで動脈を拡張することが困難になっている。

日本の地域経済は工場立地で栄えてきたが、金融で先行需要を食い尽くした結果、空洞化している。そのため、これまで工場などへの転用期待で高値がついていた農地が、適正価格に下がり利用、購入しやすくなる。農業は生業からビジネスとして専業農家が正味の勝負ができる環境が生まれるのだ。

(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社(有)和郷を、98年生産組合(農)和郷園を設立。(有)和郷は2005年 に(株)和郷に組織変更。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。
※記事全文は農業経営者06月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(144) | トラックバック(0)
農業経営者コラム | 木内博一の和のマネジメントと郷の精神

「作って売る」だけの農業は半人前 | 農業経営者 5月号 |  (2009/05/01)

木内博一 農業で自律するには、作る、売る、回収、投資すべての工程においてイノベーションが必須だ。対象を定めたら、そこに自分の時間とお金を投資する。その繰り返しが「続けられる」モノづくりの基礎となる。

農業は製造業〜モノづくり産業〜である。モノづくりの目的はお金を稼ぐことではない。その本質は「続けられる」ことにある。そのために必須なのは経営の自律だ。稼ぐことより大事になってくるのは投資、つまりお金の使い道のほうだ。そして農家が問われるのは、投資に値するイノベーションが畑で起こせているかだ。

つまり、農業の自律とは、モノづくりを続けるためのイノベーションと投資の連続の結果なのだ。

野菜は「続けられる」素材



同じ農業でもコメ、畜産、野菜、果樹などのジャンルがある。なかでもイノベーションしつくされているのがコメと畜産だ。このふたつは国が進んでイノベーションしてきたため、誰でもある程度の生産が可能になった。逆に言えばどんな作り方をしても、あまり差が生まれない。これはモノづくりというより、過去のイノベーションをただ消費していると考えた方がいいだろう。

和郷園の主力である野菜では、イノベーションのレベルが個々の農家で異なり、その水準を高める余地が大きく残されている。作物別にみると、トマトとニンジンではやっていることが“デンキ屋とペンキ屋”ぐらい違う。違いが競争の原動力になっている世界では、個々が新しい目標を定め、そこに自分の腕とお金をつぎ込むことができる。成功した人はさらに上を目指す投資ができる。この循環が「続けられる」ことのひとつの裏付けを生む。

(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社㈲和郷を、98年生産組合㈱和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。
※記事全文は農業経営者05月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(378) | トラックバック(0)
農業経営者コラム | 木内博一の和のマネジメントと郷の精神

“自給自足”希望者の勘違い | 農業経営者 4月号 |  (2009/04/01)

木内博一 自給自足希望者の考えは幼稚だ。国家の自給自足は危うい。社会、日本、世界は相互扶助の精神で成り立っている。最高学歴の文系出身者が役割を発揮していない。未曾有の危機下、理系が活躍する時代がやってきた。

数年来、「自給自足がしたい」と言って、当社に相談や面接に尋ねてくる人が後を絶たない。最近、とみに増えているのが、高学歴の20代、30代の男性だ。 会ってみると、自給自足を目指すのは農業で自律したいからではない。その心根に他人からまったく干渉されないで生活を送りたいという欲望がある。どこかに引きこもって、税金も水道代も払わず暮らせるユートピアとしての自給自足なのである。 理想を熱く語る彼らに私は質問を投げかける。「だれのおかげココまでたどり着いたんだ?」と。一様にポカンとしながらも、正しい解答を頭のなかで探そうとする。でも何もコトバが出てこない。

相互扶助の精神



「納税者と公道のおかげじゃないか。金輪際、道を歩くなよ!」

人は道路を使い、水道水を使い、下水道を使い、医療を使い、電気を使い、電波を使う。これだけ社会インフラのお世話になっているにもかかわらず、何の恥じらいもなくこう公言していることに気づかない。

「ぼくの理想は社会に一切貢献しないことだ」

人が大人になるとは、社会が“相互扶助”で成り立っていることを理解することからはじまるのではないか。彼らの心には幼児性が住み着いたままなのだ。
(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社㈲和郷を、98年生産組合㈱和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。
※記事全文は農業経営者04月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(298) | トラックバック(0)
農業経営者コラム | 木内博一の和のマネジメントと郷の精神

グローバルな適地適作で「農業は儲かる」 | 農業経営者 3月号 |  (2009/03/01)

木内博一 「農業は儲からない」という愚痴がよく聞こえてくる。その後に「流通・小売が儲けているからだ」という理由が続く。果たして本当なのか。 現実は、青果卸売市場は経営危機で再編の真っただ中にある。その中で仲卸業者の多くが赤字だという。運送会社が大儲けしているという話も聞かない。それでは、小売が農家を儲けさせない加害者なのか。スーパーのパートさん達は、高くない時給で苦しい家計をなんとか支えているのが実情だ。卸や小売の社員もドライバーさんも労働基準法ギリギリまで働いてかつかつ生活できるほど厳しいのが現状だろう。この状況を「農家が被害者でその間が犯人」と単純化して語れるだろうか。 農業者が自律するためには、被害者意識から脱皮し、農業というビジネスをもっと大きな視野から見渡さなければその答えは出ない。

儲からない構造の真因


私は経済の構造自体に真因があるとみる。その筆頭があらゆる業態におけるオーバーストア(小売店舗の出店過多)状態だ。人口減少・高齢化社会において、チェーンストアは生き残りをかけ店舗数を極限まで増やす。そして、安く売るしか道はないとの方策を打ち続ける。結果、供給過剰と価格競争によるデフレスパイラルが長期化する。加えての不況だ。日本中の店舗で、安くても売り切れない商品が溢れているのだ。だがこんな商売が長続きするはずがない。どこかで利益の帳尻を合わせなければならない。
※写真は和郷グループ新年会の様子。

(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社㈲和郷を、98年生産組合㈱和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。
※記事全文は農業経営者03月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(87) | トラックバック(0)
木内博一の和のマネジメントと郷の精神

企業文化は「段取り力」から生まれる | 農業経営者 2月号 |  (2009/02/01)

木内博一 毎日の整理整頓が社員の事業に対する実現達成精度—「段取り力」を養う。経営者の段取り力はもっと重要だ。社員や提携先に信頼感、安心感を植え付ける。企業文化さえ創り出す。その力は経営者の志の高さに比例する。 先月号で「会社のルールは2つだけ。喧嘩両成敗ともう一つは整理整頓」と書いた。なぜ整理整頓を重要視するのか今回明かす。まず整理整頓には、昨日より今日を、今日より明日をきれいにする、というシンプルで美しい目的がある。しかも一定の時間内で行うという締切付き。その成果は誰の目からもはっきりと確認できる。つまり毎日整理整頓を成し遂げていくことは、段取り力と締切厳守力を進化させる最短の近道と言ってよい。

“事業計画精度95%の秘訣


この2つの能力は生産、加工、出荷から、営業、財務活動まで、あらゆる業務で応用できる。たとえば和郷では前年に立てた翌年度の事業予算は95%の精度で遂行されている。しかも計画をたてているのは、役員でもなければ部長でもない。現場の課長だ。なぜ生鮮や冷凍野菜、環境事業といった不確定要素の極めて高い事業でこれだけの数字を達成できるのか。課長が日々の整理整頓から精度の高い段取り力の感覚を養ったからにほかならない。業績が低ければ叱られるのは当然だが、計画より売上・利益が高すぎても叱る。精度が低いことは、整理整頓ができていないのと同義だからである。課長が整理整頓力という身近な実践を通じて事業計画を達成することで、それを横で見ている新人に「自分にもできるかも」という自信を与えるメリットもある。

(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社㈲和郷を、98年生産組合㈱和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。
※記事全文は農業経営者02月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(6) | トラックバック(0)
農業経営者コラム | 木内博一の和のマネジメントと郷の精神

経営とは“公平”であること | 農業経営者 1月号 |  (2009/01/01)

木内博一 公平な立場で公平な判断をすることがマネジメントの使命だ。リスクばかり見て判断しているとしたら、それは経営者のエゴだ。組織に公平な環境がつくれれば、世間に伝わるものができる。そんな企業は潰れない。

食品が世間を騒がせ、マスコミが一様に攻撃してきた。起こしたことは明らかに間違っている。しかしどうしても「中国だけが悪い」という気分にはなれない。というのは、どうして中国でこんな問題が起きたのか、誰も相手の懐に入って考えようとしないからだ。「悪い」と批判するのは簡単だが、それは二階から見下ろしてジャッジしているだけのこと。地下一階から見なければ、物事の深層は理解できないと思う。

“国産に追い風”は不公平


そもそも中国野菜を呼び込んだのは我々日本の農業界ではないのか。顧客やマーケットを省みず産地間競争に明け暮れた結果、それでは国産品で需要を満たせないからと流通が足りない分を中国に求めた。中国の農家や業者もそれに応えようとして必死で頑張ったが、なんせ短期間で「こんな品質と量で作ってくれ」というような難しい注文だ。そこからひずみが生じた。リスクが10あるとして日本ではそれを1まで落とせたとしても、中国はリスクを5までしか回避できていない。
 しかも農家や工場作業員の年収が数万円ほどの世界だ。人々の不平不満が充満し、農業や技術も発展途上の中国が、日本の過去と比べて今どの段階にあるのか、それを斟酌する必要があるだろう。別に最初から加害者だったわけではないし、「いい商品を作ろう」という思いは中国も日本も一緒に違いない。こうした事情を無視して、日本の農業界が「国産品に追い風が吹いている」と喜ぶのは、どうにも不公平な気がする。

(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社㈲和郷を、98年生産組合㈱和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。
※記事全文は農業経営者01月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
木内博一の和のマネジメントと郷の精神

「苦」の世界を「和」の世界に | 農業経営者 12月号 |  (2008/12/01)

木内博一 ひとは誰しも必ず死ぬ「苦」の世界に生きている。ところが、苦を解く「和」の世界について考える人は少ない。人生の大半を占める“働く”という場に和をつくれば、ひとは努力し自ら育つ。結果、組織も成長する。

数年前、土壌関係の学会に講演に呼ばれた時、「我が団体には若い人が入ってくれないで困っている。どうすれば組織が活性化するのか?」と聞かれた。手前味噌だが、僕の話をきいて和郷園には若い人がたくさんいて、組織がうまく機能している印象を受けたのだろう。これはどうしてなのだろうか。その要因を自分なりに考えてみると、組織作りで大事にしている「和」の効果であるような気がする。

大層なことを言ってしまえば、人は必ず死ぬ、「苦」の世界を生きている。そこで必要なのが和の世界だ。和があれば、苦の世界から少しでも遠ざかれる。もちろん家庭生活や趣味で和を作るのもいい。ただし人生の大きな時間を占める“働く”という世界においては、自分達の組織の中で自発的に和を作っていきたい。その和の郷土が「和郷園」というわけだ。

(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社㈲和郷を、98年生産組合㈱和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。
※記事全文は農業経営者12月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(2) | トラックバック(0)
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