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木内博一の和のマネジメントと郷の精神 | ![]() |
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企業文化は「段取り力」から生まれる | 農業経営者 2月号 | (2009/02/01)

“事業計画精度95%の秘訣
この2つの能力は生産、加工、出荷から、営業、財務活動まで、あらゆる業務で応用できる。たとえば和郷では前年に立てた翌年度の事業予算は95%の精度で遂行されている。しかも計画をたてているのは、役員でもなければ部長でもない。現場の課長だ。なぜ生鮮や冷凍野菜、環境事業といった不確定要素の極めて高い事業でこれだけの数字を達成できるのか。課長が日々の整理整頓から精度の高い段取り力の感覚を養ったからにほかならない。業績が低ければ叱られるのは当然だが、計画より売上・利益が高すぎても叱る。精度が低いことは、整理整頓ができていないのと同義だからである。課長が整理整頓力という身近な実践を通じて事業計画を達成することで、それを横で見ている新人に「自分にもできるかも」という自信を与えるメリットもある。
(以下つづく)
木内博一(きうち ひろかず)
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社㈲和郷を、98年生産組合㈱和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。本連載では、起業わずか10年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内の「和のマネジメントと郷の精神」。本連載ではその“事業ビジョンの本質”を解き明かす。

