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時流 | 食料自給率向上の罠

日本の自給率政策のお手本「英国」、
自給率向上を国策にしない根拠を発表 | 農業経営者 3月号 |  (2009/03/01)

英国は国民一人当たりの食料輸入額が日本に比べ2倍以上高い。農水省にとって英国は、過去30年間で自給率を25%向上させた模範国である。にもかかわらず、当の英国は自給率向上を政策にしていない。しかも、国策にしない理由を詳細な分析文書で国民に示している。その中身を解剖する。

自給率向上に代わる農業の成長性指標を探せ———先月号から先進国の事例紹介を開始した。初回は米国の農業戦略に触れ、国家公務員の権限を使って関与できる農業成長政策とその職責によって果たせる目標値について言及した。

今回は英国を取り上げるが、政策や指標そのものが今回のテーマではない。英国政府(Defra、 英国環境・食料・農村地域省)が発表したなぜ〝自給率向上を国策にすべきでないか〟の理由を真正面から論証した文書がある。原題を直訳すると「食料安全保障と英国〜証拠と分析文書〜」。10章100頁に渡り、緻密な議論が紡がれている。日本と同じ純輸入国でありながら、日本と全く逆の政策判断をした英国政府の主張とその根拠は何かを紹介したい。

結論からいうと、「農業生産による食料自給率の変動を中心に食料安全保障を議論することは、不均衡(unbalanced)であり、根拠薄弱で(weak)、取るに足らず(poor)、見当違いで(misplaced)、判断を見誤らせる(misleading)」。辛辣な形容である。なぜそうなのか。文書の大意を一気にまとめた。

食料安全保障(Food Security)とは、発展途上国にとってまさに〝生か死の問題〟であり、それを高めるための〝挑戦〟が現在進行中である。これが、FAOを初めとする国際機関や学術論文で使われている食料安全保障の意味である。一方、英国のような豊かな先進国、とくに食料の輸入比率の高い国が自国の食料状況を指すのに、食料安全保障という同じ単語を使用することがある。しかし、欠乏より過剰摂取による肥満や病気、食物ロスが蔓延する社会において、この言葉を使う際には、分別ある認識をしておかなければならない。(以下つづく)

>>農水捏造 食料自給率向上の罠 全記事公開


浅川芳裕blog
※記事全文は農業経営者03月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
時流 | 食料自給率向上の罠

日米の農業基本計画比較から見えた農水職員の“無職責” | 農業経営者 2月号 |  (2009/02/01)

ついに農水省が自給率50%への工程表を発表した。精査すると、農水省の職権・職務をすべて投入しても実現できない目標ばかり。公務員と関係のない職責ゼロの仕事をさせても税金のムダだ。一方、米国の農務省職員は、公務員の職権を使い職責を100%全うできる仕事しかやってはいけない。

石破茂農相は12月2日、記者会見で食料自給率をおおむね10年後に50%まで向上させる国策達成のための工程を発表した。福田康夫前首相が昨年7月、50%以上へ上方修正(基本計画では45%)するよう指示し、麻生太郎首相が引き継いだ目標だ。 同省は本工程表(表1)を2009年1月末に食料・農業・農村審議会に諮問にかける。その後、「食料・農業・農村基本計画」に盛り込まれ、2010年閣議決定される運びとなる。
 国民生活、農業発展に実害を与え続ける、食料自給率という国策指標の廃止を目的とする本連載としては、包括的な代替案を早急に提案しなければならない。
「1月号で示された食料自給率に代わる指標試案はたいへん参考になりました。とくに200万の販売農家の6割120万戸が農業生産額の5%しか貢献していない一方、14万の成長農場・法人が60%を占めているデータには衝撃を受けました。しかし、冷静に考えると日本の経済成長、農業の産業発展の観点からみれば当たり前の話ですね。欧米先進国ではさらに少数の事業的農場が農業を担っているはず。そこで、こうした国々では食料自給率向上ではないどんな政策指標を政府が採用しているのか知りたくなりました」

米国農業政策の戦略性と老獪さ



ある農業団体の幹部からいただいた、筆者の自給率代替案に対する投稿だ。どうせ指標作成するなら世界的な視野から構築せよ、というアドバイスだとも受け止めた。そこで今回は、欧米先進国のなかでも農業政策の戦略性と老獪さという意味でズバ抜けている米国の指標を取り上げる。世界と勝負できる指標構築の参考としたい。
 図1の米国農業生産額の推移をみてもらいたい。あまりにも美しい成長線をたどっている。過去40年間、10年毎の成長率は15%前後をキープしている。算出額の継続的上昇は画一的な計画経済やありきたりの補助金行政で実現できるものではない。資本主義経済のなかで、綿密に練られた戦略のもとに毎年目標を達成していった結果である。個々の目標においては、目論見通りいかなかったり、意図せざる結果が出ることもあるだろう。企業や農場単位でも日常的に起こることである。それを国家レベルで、最終的に帳尻を合わせてくるのは見事と言うほかない。どんな外部環境の変化にも対応し、増収増益を続ける優良企業のようでもある。
 ただ、割り引いてみないといけないのは米国が先進国唯一の人口増加国という点だ。過去20年で5000万人も増え、3億人を突破している。これだけの内需拡大、言い換えれば、胃袋数の自然増という農業・食品業界にとってもっとも強い味方が存在しているのだ。とはいえ人口と農業生産額の成長率を比較すると、生産額のほうが3、4%まさっている。つまり、内需に加え、外国人の胃袋を米国産で満たしてやろうという外需に対する増産、マーケティングあっての結果だ。

(以下つづく)

浅川芳裕blog
※記事全文は農業経営者02月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
時流 | 食料自給率向上の罠

農業界の実力をきっちり評価し、自給率原理主義を無化する、新指標作りに着手! | 農業経営者 1月号 |  (2009/01/01)

読者からの要望に応え本連載は今月から数回、自給率に代わる新指標のたたき台を提示していく。初回は、農業を成長産業として位置づけ、社会が農産業に正当な評価を与えられる、公平で科学的な指標作成を試みる。

農業を成長産業として位置づける



「まさか国際競争力がこんなにあるとは知りませんでした。なのに保護者を装って『「食料自給率思想に潜むインチキ性や向上政策のさまざまな問題点はよくわかってきた。こうした批評もいいが、自給率より前向きな指標で、われわれの農業界を広く社会に知らしめる方法はないものか? 自給率の低さと関連して、規模の小ささや高齢化、耕作放棄地の増大ばかりが問題視され、農政の中心課題となり、報道される。衰退産業の代表のように扱われるが、われわれが農業を始めた一昔前と比べて、どう考えても全国的に各農家の面積、収量、収入いずれも飛躍的に向上しているはずだ。まともに農業をやっている者にとって当たり前の話だが、世の中の目は違う。農業だけが特殊な零細事業で儲からないではなく、他の成長産業と比較できるような社会的な指標を本連載で提示いただきたい」
 九州の園芸生産読者から、こんな課題をいただいた。
 正論である。「自給率」に代わる新たな概念がいま求められてるように強く感じる。社会が農業という産業に正当な評価を与えられる、公平で科学的な指標作成を試みてみたい。自給率思想に洗脳された人々に対して、農業を見る目に変革を促すことを今号の達成目標としよう。

日本農業500万tの増産に成功



まず、シンプルな量という指標だ。自給率より自給量のほうが国民にも農民にも圧倒的に重要だ。率は食えないが、量は食える、買える、売れる、と3拍子揃っている。図1をご覧あれ。日本の総農産物生産量は増えている! 自給率が79%だった1960年と40%を切る前年の05年を比べてみてほしい。5100万tから5600万tへと500万tの増加だ。多くの人は自給率半減と聞いて、生産量が半減していると勘違いしてはずだ。「ニッポン農家は食料の増産に成功している」———このシンプルな事実だけで、漠然とした不安感を払拭し、頼もしい産業であると農業への認識が改められるだろう。
「でも、本当に大丈夫なのか?」。こんな問いかけが聞こえてきそうだ。「農業の担い手が減少し、高齢化が進む中、耕作放棄地が増え続ける昨今、食料自給率は下がり続けてます。日本の食はこれで本当に大丈夫なのでしょうか?」といった政府発表や大手メディアの決まり台詞を連日聞かされているのだから、仕方あるまい。それでも、大丈夫である、我々に任せなさいと冒頭の読者が自信を持って言える指標が必要だ。

農家一人当たり生産量6倍に



それが図2の農業者一人当たりの生産量だ。1960年の4・3tと比較して、06年には26t。過去40年で6倍も生産性があがっていることがわかる。全農畜産物の総生産量を基幹的農業者数(注1、以下農業者)で除して独自に算出した指標である。最近の06年と前年対比でも900kgもあがっている。年率4%の上昇である。
「減少する食料自給率」が頭にこびりついている人にはにわかに信じられない数字だろう。

(以下つづく)

浅川芳裕blog
※記事全文は農業経営者01月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)