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編集長コラム

934kg/10a、韓国種子処理大豆 驚異の増収効果 | 農業経営者 5月号 |  (2003/05/01)

【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -profile
“百聞は一見に如かず”とはこのことである。多収といわれる栽培をいろいろ見てきたが、これほど驚いたことはない。その驚きをお伝えするために、予定していた原稿に差し替えてこの記事を書いている。

先日、FAXで読者に向けて「韓国ジオマックス社による種子処理栽培実験」のご案内をした。また、希望者には韓国農協中央会より提供された「種のポテンシャル(潜在能力)を刺激することで『大豆の収穫を10倍増やす技術』」(同農協中央会訳)という資料もお送りした。その結果、今回の栽培実験には、北海道から九州に至る各地の読者、計46人(団体)からの参加申し込みを受け、大豆、黒大豆、枝豆、小豆など、約350kgの種子が集まった。
4月20日、会場を提供して下さったのは神崎西部ライスセンター(千葉県香取郡)の鈴木一司氏。そこに開発者であるペク・ヨンファ氏を迎え、種子処理と栽培説明会を行った。近県だけでなく、秋田、岩手、福井などから8名の大豆生産読者が集まった。

この種子処理技術は、ゼオライトや白金その他多種多様な鉱物を溶かし込んだ水溶液を種にまぶすだけ。ペクさんが長年の試行錯誤の末に開発したものだ。その液体の成分は企業秘密として明らかにされていないが、栽培後の作物への残留テストなどでは、何も問題になる成分は検出されていない。

20日の処理作業終了後に行った説明会の冒頭、ペクさんが持参したビデオの映像を見た説明会参加者たちは文字通り度肝を抜かれた。

ビデオは中国遼寧省瀋陽の試験場が中心となって行った栽培実験の圃場と指導員を集めた検討会の様子を映したものだった。画像は悪いが、そこに映し出されている大豆と大豆畑の姿を見れば、誰でも「こんなことが本当にあるのだろうか?」と思うはずだ。

画面の中で収穫されている大豆は、その一株一株が大の男が抱えて手が周らない程の大きさなのである。それもビッシリと莢が付いている。一株だけでなく圃場全体がそうなのだ。検討会場となった瀋陽の試験場他4箇所の平均収量は、10a(約300坪)あたり約934kgという驚嘆すべきものである。

その数字を聞いて、「そんな馬鹿な」という人も多いと思う。でも、その株と圃場の様子を見れば納得せざるを得ない。

20日の説明会に参加した読者たちも、絶句した後に、「この大豆では今使っているコンバインでは株が切れないだろうし、刈れても詰まって仕事にならんなァ」と驚きの笑いが出た。ペクさんに対する質問の声がさらに真剣になり、やがて、もう増収したかのように顔の皮を緩めていた。

ペクさんが栽培方法として我々に示したのは、1. 石灰散布を確実に行う、2. 直播の場合は1粒播き、または移植栽培にする、3. 双葉を除き葉が5、6枚以上出た段階で先端部を摘芯し、播種後30~40日位(花芽の付く前)で株を株丈の2分の1の高さでハサミか刈払機で刈り取る、4. 培土を確実に行い倒伏を防止すること等。後は通常行われることと変わらない。

しかし、240haもの大規模生産者もいた当日の参加者たちにとっては、摘芯の価値は知っていても労働面から現実的ではない。そこで改めて確認したところ、「倒伏を防止するために、播種後40日頃の剪枝作業だけは必須であるが、その他については株間を含め現在の慣行栽培に準じても充分増収する」との答えを得た。さらに、剪枝作業を省力化する方法として、レシプロタイプの刈取部を持つ刈払機(本誌でタナカ工業の製品を斡旋している)の現物を見せ、それによる作業の可否を確認したところ、問題なしとの回答を得た。

正直に言えば、昨年中から韓国農協中央会より記事掲載依頼と読者への斡旋を依頼されていた。しかし、韓国での収量調査(600~700kg/10a)の数字があまりにも我々が知っている現実と違い、また、その種子処理及び栽培技術についての紹介が抽象的であったために、僕自身がそれを信じられず、本誌上での記事紹介を控えてきたのだ。今回、読者諸氏を栽培実験にお誘いするに当たって、わざわざ「参加者の自己責任において」と断りを入れたのも、そのためであった。

しかし、このビデオを見て認識を改めた。確かに作ってみなけりゃ判らない。でも、仮に900kgや600kgにはならなくても、試してみるに十分価値のある技術であると思う。4月20日の処理に種子の調達が間に合わず参加できなかった読者も多かったことから、今シーズン中に再度の種子処理実験ができないか、ペクさんの了解を求めてみるつもりだ。ご関心がおありの方はFAX(03-3360-2698)にてお問合せ願いたい。
Posted by 編集部 08:30

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