| 編集長コラム | ||
撤退する外資小売業に似た農業界 | 農業経営者7月号 | (2007/07/01)
さらに、日本の小売業のありようをこう説明する。
「矛盾というのを日本人は両立させようと努力します。ところが、西洋の理論は矛盾は矛盾なんだから(仕方が無い)と整理しちゃうのです。だから、(日本の)コンビニが宅配をするとか、御用聞きをするとか、こんなこと考えられないわけです」
わが農業界は、顧客視点どころかいつまで経っても生産者のご都合から自由になれずにいる。さらには「食糧自給率」などと時代錯誤なことを言い出す。食文化の変化に伴って輸入が増えた油脂類と飼料穀物が自給率を下げている原因である。昔の貧しい食生活で人々が満足するというのだろうか。もとより、いくら政治的に農業や農村を守っても、食糧輸入が止まるより先に切実な問題となるはずの石油輸入が止まったら、誰かが鍬で田畑を耕すというのだ。そんな空論を語るより、お客様(国民)に選ばれる農業であり経営者そして農村になる努力をすべきなのだ。
こんな農業界の論理と立ち位置とは、市場からの撤退を余儀なくされる外資の論理のありようにそっくりではないか。ただし、彼らは傲慢さゆえに敗北する侵略者であるが、わが農業界は甘やかされたゆえの駄々っ子の傲慢さを持った臆病な敗北主義者なのである。
欧米の食品小売業の上位5社の市場占有率は欧州では60%、米国でも40%に達する。しかし、日本では10%にも満たない。その理由は、外資が誤解したような安ければという合理性だけでは動かない日本人の文化、あるいはその多様な食文化の要求に応える小売業の競争があるからだろう。そして、ここに日本農業の可能性も見えるはずだ。
大量のコメ在庫を抱えた農協がある半面で、産地評価の低い地域であるにもかかわらず注文に応えきれないと語るコメ経営者も少なくない。顧客そしてビジネスパートナーは産地でも価格でもなく人と経営を見ているのである。
オフィス2020新社の連絡先は03-5573-9037。














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